アナタだけのお姫様


 お互いバイトがあったりで一日一緒に居られる日が全く無かった。


 だからこそ一緒に居たいのに!


「ほら、行ってらっしゃい」


「いってきま……」


 力なく自転車をゆっくり漕いでると、憎らしきバイト先は目の前だ。



 ――ちくしょう! 


「おはようございまーす」


 薬でなんとか持ちこたえていたものの、薬が切れてくると集中力が散漫になり、ボーっとしてくる。