アナタだけのお姫様


「侑也?」


「あっ、わりぃ! なんだって?」


「どこ見てたの?」


「見んな!」


 侑也の手を振り切ってそっちを見た――その瞬間、心が凍りついた感じがした。


 ピシピシッ、って。


 音を立てても良いぐらいに感じた。


「ひな……」