アナタだけのお姫様


「じゃあ……久保君のお店でお茶でもしよっか」


「侑也も食べ物なの?」


「お茶するところだよ。もしかしたら並ぶかもしれないけど……たぶん大丈夫」

 
 そんな情報まで知ってるって事は、ひなと侑也って案外仲良し!?


「それじゃ行こう」


 すっと差し出された左手を見て、思わず首をかしげてしまった。


「あれ……手繋ぐのイヤになっちゃった?」


「だって、ここ学校だし……いいの?」


 いくらひなでも、他の人の目とか気になると思った。


 それにこんな美男美女が歩いてたら騒ぎになるだろ。