アナタだけのお姫様


 あたしがバイトしてるのは、少し大きめのカフェ。

 
 白塗りの壁は汚れ一つなく、太陽の光を浴びて綺麗さが一層際立っている。


 屋根つきのテラスはどっかの別荘を思わせるデザインで、寒い日でもわざわざここで飲む人もいるくらい。


 中が見えるように、窓は大きく作られていて、とっても開放的。



「今日は迎えに来られないからね? 帰り道気を付けるんだよ」


「了解ッス」


 ひなの後姿を見送った後、裏口から中に入る。