「これ、なんていうバイクなの?」 「マジェ。まー安いんだけど思い入れがあるからね」 侑也の思い入れは相当な物かもしれない。 だって、ひなの部屋にあるグランドピアノの様に、ピカピカ輝いていたんだもん。 鏡の様に全てを映し出していたしさ。 「んじゃ、しっかり掴まってて」 バイクの唸る音と共に、あたしの心臓も唸っていた。 共鳴……って言うの? すっごい気持ちよかったんだ。 ずっとずっと走っていたくなるくらいに。