アナタだけのお姫様


「じゃあ日向君から簡単に自己紹介してね」



「えっと……二階堂日向です。宜しくお願いします」


 先生に促され、皆が拍手する。


 ――こういうの大嫌い。

 
「はい! 次は日和ちゃんね」


「ひ、日和です。お願いします」


 手をモジモジとしながらも、ひなの助け無しに挨拶することが出来た。