アナタだけのお姫様


 先生に、手を繋いでたらダメだよなんて言われたけど気にしない。



 あたしのこの不安な気持ちを分かってくれるのはひなだけだし、不安を取り除いてくれるのもひなだけなんだもん。


「教室にいる時は離そうね、ひよ」


「うん……」

 
 先に先生が中に入って、あたし達は廊下で待たされる。


 ――逃げたい、怖い。


 前の学校みたいになったらヤダよ……