叶わぬ恋だとしても。



下校時間になると一斉に生徒がいなくなった。

しん…と静まり返る廊下をとぼとぼ暗い気持ちでひとり歩いた。

曲がり角を曲がった時、大きな人影とぶつかった。

「いったぁ…」

尻餅をついてしまった。

ちょっとイラっとしながら相手の顔を見た。