学級活動や身体測定なんかの毎年恒例の時間も終わり、本格に授業が始まった。

そして今日は、私の1番苦手な教科「数学」の始まる日。

机に突っ伏していた。

「芽ー依ー?なにしてんの?」

「…現実逃避」

「ばっかじゃないの〜!」

「瑠璃はさ、いいじゃん。数学得意だし…」

「そーいうことね!大丈夫!瑠璃と翔で徹底的に教え込むからさっ!」

…うれしいような、悲しいような。かなり複雑。

「おまえ、数学苦手なの?」

「…うん。だいきらい」

誰に問われたのか突っ伏していたからわからない。

でも、かなり本気で、かなりゆるーい答えを言ってしまった。

「ちょっとぉ、芽依!数学の先生目の前にして、失礼過ぎっ」

「えっ…?!」

数学の…せんせぃ?!

顔を上げるとそこには…

始業式の日、思いきりぶつかった先生がいた。