十分後、弟子は依頼人に散々おごらせて、満足したように帰った


よっぽどお腹がすいてた。てことにしておいた。


帰り道。

「伊丹。何とか誤魔化せましたね」


さっきまでのことはなかったことにしておくらしい
俺は怖いので、頭からさっきまでのことは、消した


「そーだな」

「それにしても、一体誰が依頼人を記憶喪失にさせたんでしょうかね?」


「……え?」


「だーかーらー、誰が依頼人を記憶喪失にさせたんでしょうかねー」


こ…こいつ…
知らずにあんなパーフェクトな嘘をついたのか。


「伊丹は知ってますか?殴った犯人」


「いや…知らねーな。うん…」


「そうですか」


そう言って弟子は、食べていたアイスがなくなると、
棒をその辺に投げた





-end-