「パパぁ!おきてぇ!」

 「ん・・・ああ、アン。おはよう」

 「もう!だらしないでしょ!」

 「ああ。ごめんごめん、ママは?」

 「ベランダぁ!」

 「おはようのキスをしてくるよ」


俺とラヴの子供アンジュラ。


通称、アン。




あれから俺とラヴは結婚し

幸せな家庭を築いてる。
ガラッとベランダの扉を開けると、聞こえてくる歌。

 「ここよ 私はここにいるわー…♪」




 「ラヴ、おはよう」




彼女はびっくりしていたように洗濯物から目をはなす



 「おはよう。パンプ」


彼女は17歳のときより綺麗になって


22歳になってもまだ幼い。


俺は家で作曲している。

俺をいつもどおりエバに曲を渡して、お金を受け取る。

家の住所を知ってるのはシルトちゃんとエバだけ。
 俺は買い物以外、外にでない。もちろん、ラヴも。

ここは穏やかな空気のおいしいところ。

ライラとは随分と離れている。

だからこうして俺達は幸せに暮せるのかもしれない。



 「朝ごはんは何がいい?昨日は曲を完成させて疲れてたものね?おなかすいた?」

 「うん。お腹すいた」

 「卵は何がいい?目玉焼き?」

 「ううん、卵焼き。甘くして」

俺はラヴに抱きつく。

 「パンプ?」

 俺はたびたびこうやってラヴを抱きしめ、彼女そこにいるのを確かめる。
でもきまってそういう時、彼女はこういうのだ。
 
 “過去は関係ないわ。今を大切にすればー…”と。

 「ラヴ…i love you」

 「私も」



そうして俺達はお互い

キスを交わす。
もちろん、アンがいないところで。

俺達は



幸せだ




誰にも邪魔されない

俺とラヴとアンの





城で暮してる。