「っあ!」
GPS!
思ったとおり、私の身に着けていたネックレスの裏から、小さなGPSが出てきた。
「~~」
――ブチッ!
っなんてことなの…
気がつかなかったなんて…
行った…かな?
「…いない」
やった…
でも、なんだか実際警備員を見つけて、喜びの気持ちが一瞬にしてどん底に突き落とされた。
GPSをつけられていた…
きっとマロンね。あの夜につけたんだわ。だから、余裕そうに…
もう居場所がばれちゃったのね。
シルト…元気かしら。
もう
今日中には見つかっちゃうわね…。
「ラヴ?」
「…パンプ」
この人とも、別れがくると思ったら、涙が出てきそう。
「何してるんだ?疲れたのか?」
「ううん!外にでましょう」
警戒しながら、外にでた。
「おい」
パンプはバッグを私に渡した。
小さなバッグに入ってるのはさっき買ったネックレス二個とマグカップ。
に…
箱?
「なぁに?これ…」
赤色の手触りのいい箱。
私はパコンと開ける。
その瞬間涙が出た。
「…あ……」
「左手貸して」
箱から光輝くものを取り出すパンプ。
左手の薬指に
指輪ー…
ネックレスについたがらくたのような指輪じゃなく
ダイヤの指輪だった。
「恋人同士って言う印。いい?」
「っ…ん…たかっ…かったでしょ…」
私はパンプに涙をふき取られながら歩きだす。
カバンだって買ったのじゃない。これ…



