「うわぁ!」



軽い!

窮屈じゃない!

締め付けてくる感覚がなくなって、まるで服を着ていないみたい。
クルクルと回ってみる。ヒラヒラと浮くワンピースの裾が、とてもかわいらしかった。


 「なんでそんななんだ?細すぎねぇ?」

 「え?コルセットのこと?」

 「こるせっとぉぉぉ?!?!」




パンプは目を動かしながら、ため息をついた。


 「コルセットなんかつけなくていいんだよ…」

 「まあ!そうなの?!」


ドレスを着てるときは毎日つけてたのに…


 「なんでつけないといけないんだよ・・・」

 「細くするためです!今、55cmなので、50cmまで細くさせます!」


わたしはグッとガッツポーズをした。

 「55cm~~~~?!?!?!」

 「ええ!」

 「ふざけんじゃねぇよ!身体もたねぇぞ!それに足、小さすぎだ!」



パンプは気持ち悪いから脱げと、赤のパンプスを無理矢理脱がした。



 「なっ?!22cm~~~?!?!え?何この足!」

ボロボロの私の爪。
何度も何度もはがれたような後。


マメが潰れた後。




見るこっちが痛々しく感じる足。


 「なんだよ…これ。

 バレエでもやったのか?」

 「バレエは確かにやってるわ。

 でもこれは無理矢理小さいパンプスをはいてるからなの」

 「無理矢理?!」

 「ええ。わたしの住んでるところでは足は小さい方が可愛いのよ」