記者会見引き換え室。

 「プリンセス、いいですか?記者会見でうかつにロシアフィー家との関係を口外しないで下さいね」

 「・・・」

 「聞こえてますか?まったく…陛下もどうかしていますわ。
国で一番の美女の娘、ラヴ様をロシアフィー家の息子、通称ヤンキーと政略結っ「ゴッホン!!」

 「あ…リアラ。失礼…とりあえず、プリンセス。わが国を守るためですよ!」

 「…父様の悪口を言ったらただじゃおかないわよ。マロン」

シャッっとカーテンを明け、長手袋をはめる。

 「プリンセス!!!なんて口の悪さ…!」
マロンの言うことなんか聞かず、髪を整え、肌の具合を見る。

 「まぁまぁ、マダム・マロン。あなたも悪いですよ。
 さあさあ、気を取り直して、もうすぐ記者会見です」


まったく…


どうしてこの私が結婚?

私結婚なんかしたくないのに。

政略結婚ってどうして?

頭の中に疑問が浮かぶ。
それと同時に父様を追い詰めたい気持ちがいっぱいだった。

ーでも、父様を攻める資格は、私にはない。

所詮、王女なんてこんなものだ。

私はため息をつき、控え室の扉を開け記者会見場所へと向かった。


――――――

 「会見が30分…大公女のお迎え式にしては、短いのね」

 「お迎え式って…いいじゃない。大公女よ?いまどきめずらしいわ。写真撮るだけでも十分読者は食いつくわ」


 「なんでここに来たのかしら」

 「ただの暇つぶしでしょう?」

 「困ったもんだ。姫の気まぐれってか?なめられたもんだなぁ」


 ざわめく会場。


裏にまで聞こえてくる


文句や喜び…


文句言うくらいなら来ないでいいのに。

金になるから?

…最低

 「帰りたい」

 「はい?」
 
 マロンはひじで私をつついて目でしっかりしてくださいね。と言っていた。

マロンは靴を鳴らして、会場の表へと出て行った。

こんなのが楽しいのかな。
別に暇つぶしできてるわけじゃないし、本当はきたくなかった。



~プリンセスの入場です。プリンセスー…~







さて、行こう。


コツ…