下には~…


誰もいない!

 「警備甘いわね」

きっとこんな小さい窓からじゃ失踪できないって思ったのかしら?!



ふふ…
プリンセスをなめんなよ!


プリンセスの食事はどんなのか分かってるのかしら?!



一日カロリーは2000以上取っちゃいけないんだから!

常にダイエットしてるのよ?マロンは少し抜けてたみたいね。




ほほほ!

腰だってスルリと通っちゃうわ!



 私はタンスからバスタオルをあるだけとって結び、ロープを作った。


こんな楽しいこと、あるかしら!
 なるべく動きやすい服や、日用品、数十万のお金を小さなカバンに詰め込み、植木に投げる。

私は近くの棒にロープを結ぶと下へと壁をうまく使い、降りていった。



 「失踪大成功!!!!!」

 植木に落としたカバンを探し当て、金髪を隠す帽子を深くかぶりなおす。

 
くるりと後ろを向き、大豪邸にお辞儀といえないお辞儀をした。


 「バァイ♪また会いましょう!あえたらですけどね!」