とにかくしつこい。 さすがに嫌になって、キレた私は小さな声で言い返した。 「もういいですから!気にしてないって言ってんじゃん」 その瞬間、男が何かに気づいたようにハッとした顔でこっちを見た。 眼鏡の奥の目は、何度も瞬きを繰り返す。 今にも鼻水を垂らしそうな、間抜けな顔。 何でこんなんばっかなんだろう。