月姫物語

そう叫んで、床をけるとひらりと窓のふちへ手がかかる。












そこから軽く身をよじると、いとも簡単に屋根の上へと出られた。













「やっぱり。ここは、森の中だわ。」











回りは背の高い松などに囲まれていた。











「起きたのですか、月姫。」












上から、清々しい声が降ってくる。











あそこかっ!!











自分の能力が超人的であることなど一切忘れ、目的の木に目掛けて跳んだ。