「皆さんに、悲しいお知らせがあります…」


朝のホームルーム。
少し中年気味の女の担任が、目頭を押さえながら星歌の死を告げる。

星歌が死んだのは土曜日だったので、まだ星歌の死を知らない人も数人居るらしい。
みんなが口々に星歌の死を嘆き、涙を流している。

しかし、私達は違う気持ちでいっぱいだった。

先程交わした、星歌との約束。


“星歌の仇を、必ずとる”

決して解ける事が無いよう、固く結んだ決意。
誰にも解かせはしない…!
自分自身にでも。


机の上で両手をキツく組み、深呼吸をした、その時。


トントン。


「ー!?」


誰かが軽く、肩を叩いてきた。
振り返ると、怪しい笑みを浮かべた佳代がこちらをジッと見つめていた。
何もかもを見透かしているかのような、純粋な瞳…。


“この事件、まだまだ続くわよ…”


ふと思い出した、彼女の言葉。