では、ここで俺とひろの関係を説明しよう!


ひろ…本名は高岡 千尋(タカオカ チヒロ)

通称、ひろ


俺とは保育園から小学校を卒業するまでずっと同じクラスで

異性では1番仲が良かった。

ま、俺だけが思ってることかもしれないけど。


そして小学校卒業と同時に北の大地へと引っ越してしまった。

そこから音信不通。


俺はもちろんのこと、

他のヤツもいっさいひろと連絡を取ることができなかった。


そして保育園からひろは千尋、ではなく「ひろ」と呼ばれていた。


さっきも言ったように

ひろは柔道をやっていて、

頭が良く、容姿も完璧で。


何より、人を惹きつける…磁石のような人間だ。



そして俺は古川 俊輔(フルカワ シュンスケ)


野球をやるために家から数百キロも離れた高校に通うことになった。

今は伯母さんの家に下宿している。


野球の才能はきっと、親父の遺伝だ。

親父はプロ野球からオファーがかかるほどの選手だった。

でもプロにはならず、普通の会社に就職して

今は草野球に夢中。



にしても…まさかこんな偶然があるとはなぁ…


4月の上旬。

入学式に向かう俺に訪れた奇跡の再会。


それも俺の会いたかったその人は、

偶然にも、俺と同じ高校。



なぁ…ひろ。

これって巷で言う、


『運命』


ってやつだと思わない…??