それから数分。
俺たちは懲りずに言い争っていた。
クラスのヤツらはまた始まった、と言わんばかりの呆れ顔で俺たちを眺めている。
すると突然、教室の空気が変わった。
ん…?
なんでだ?
そう思い振り向くと…
「あれ?珍しいね、ひろ」
そこにはひろがいて。
初めてだった。
ひろが俺の教室に来ることが。
「…慎太郎くん」
「は、はいっ!」
ひろがあまりにも怖い声を出すから慎太郎の背筋が真っ直ぐに伸びる。
「一発…殴ってもいい?」
「はいっ!
…あ、いや、それはダメっ!
え?あ?え?つーかなぜそんなことに…?!」
慎太郎、焦り過ぎ。
思わず声をあげて笑ってしまう。
「俊輔、うるさい」
「…すいません」
ひろ…いつもの倍以上怖いんですけど…
いったい、何があったんすか?