「俺、やっぱり元気ないと思う?」


朝から散々、慎太郎たちに言われたんだ。

今日の俊輔はおもしろくない、って。



「思う。

なんかオーラが重たいよ」


「俺、オーラなんて出てんの?」


「出てる出てる。

黒に近い紫のオーラが」


キョンちゃんはそう言いながらパソコンを起動させる。



「じゃあ俺、普段何色のオーラ出てる?」


「鮮やかなオレンジ…かな」


オレンジ…俺の、オーラってそんな色なのか?



「俊輔はそこにいるだけで周りの人間を笑顔にできる。

元気にできる。


だからオーラは鮮やかなオレンジ。」


「俺にそんな力…ないよ」


もし、キョンちゃんが言うことが本当なら。

俺はもっとひろを笑顔に、元気にできるはずだ。


でも実際はそんなこと、全然できてない。



「…俊輔?どうした?」


「え?何が?」


あまりにキョンちゃんが真剣な顔をしていたから少し、驚いた。



「いつものお前なら

あはは、そうかな。

って笑って言うだろ。


でも、そんな力ない、って。

お前らしくないぞ。


なんかあったのか?」


キョンちゃん。

俺とキョンちゃんの付き合いってそんなに長くないのにさ。


なんで俺のこと…お見通しなワケ?