「1年生はグラウンドの片づけ。

それが終わったら部室に来るように。


2、3年は荷物まとめて部室集合。

以上、解散」


監督は厳しい顔を崩さないまま、俺たちに背を向けて校舎へ入って行く。


試合は今さっき、終わった。

結果は2-1


俺たちが…勝った。



そして先輩たちが荷物を持っていなくなったのを確認した俺たちはアイコンタクトでグラウンドの真ん中へ駆け寄った。


そして…


「「「よっしゃあー!!!」」」


大声で思い切り、叫んだ。


先輩たちがいる手前、なるべく嬉しい気持ちを抑えていたがやはり、限界だ。

これ以上、抑えるなんて無理。


肩を抱き合い、喜びを分かち合う。


やったんだ。

俺たちが、歴史を変えた。


夢のような出来事だが、

間違いなく、これは現実で。


良かった。

『勝ちたい』ってキモチ、大事にしてて良かった。