白は花嫁の色


もし、俺がキスをしたら拒むのだろうか。その綺麗な体に触れることは許されるのだろうか。

そんなことを、もう何度考えたか分からない。


姉ちゃんを好きで。
――うちが貧乏で良かったと、よく思うんだ。

だってもし貧乏じゃなかったら、姉ちゃんは彼氏を作る時間が十分にあるから。

貧乏だから、恋愛する暇がない今は心配ないから。

姉ちゃんは誰とも付き合ったことがないし、真っ白なんだ。
本当に貧乏で良かった。


姉ちゃんの茶色い髪は、唯一兄弟ではないと言う印のような気がする。


……いつか俺以外が、こうして姉ちゃんの寝顔を見つめるのだろうか。

そんなの嫌だ、だめだ。あってはならない。許せない。

俺が姉ちゃんの全てになりたい。俺だけの姉ちゃんにしたいんだ。

そうなるまでには、まだ時間がかかるから――


無理矢理 唾を飲み込むと、顔を洗いに洗面所に向かった。