白は花嫁の色


俺を弟としてしか見ていないからこそ、こうして悠長に寝ていて。

…安心しきった寝顔に苛立つ俺は所詮、中三男子だ。


電気を付けない部屋は昼間だが、外界に触れないせいか空間の境目が分からない。

真っ黒の世界は無限で、ここに二人だけだと錯覚してしまう。勘違いしてしまう。


ぐっすりと深い眠りに落ちている姉ちゃんの足元に立ち、上から見下ろした。


布団を挟んでいる無防備な白い足、Tシャツから見える平らな腹、

無造作に広がった長い髪から覗く細い首筋、重力で少し体のラインから零れた膨らみ―――

それらを上から眺める。
目で犯すなら俺は立派な犯罪者だ。


寝返りを打てば甘い香りがして――

寝息ばかりが耳につく。その寝息を嬌声に変えられたなら…なんて。

可愛くて綺麗で大好きだから、愛を囁きたくなるんだよ。

…好きだよと、眠りから覚ませてやりたくなる。