実は小さいんだ、俺なんかより優先させて当たり前だ。むしろ兄なら我慢するのが当然で。
…なのに許せないなんて、どれだけ心が狭いんだろうか。
王子様ならきっと、むしろ逆に…後ろめたさを感じている姉ちゃんを気遣うのだろうに。
そんな優しさも持てない俺は、被害者ぶって泣くしかできない。
白いワンピースを着た綺麗な姉ちゃんを、みんなに自慢したかった。
俺は姉ちゃんとも椿とも茜とも実とも、もちろん父さんとも血が繋がってない。
―…迷惑じゃないのかな?
ここを出ていった市井の母さんさえ、血が繋がっていないのに。
本当の家族たちの実に嫉妬する資格なんてないのに。俺はよそ者なのに。
…………馬鹿だな。
俺は醜い。ひとさまに世話になりながら、憎むんだから。
プリントに散らばった文字を目にした所で、数字は数字。
文字の隙間から汚い苛立ちが俺の目から体内へと吸収される―――



