「えーー凄いねぇ!!おめでとう!!
でもあれじゃん、お姉ちゃん居なくてもやっぱ雅は勝てちゃうね!!
雅は一人でなんでも出来ちゃうね!!さすが自慢の弟!!」
手を叩いて無邪気な笑顔を向ける。
いつもなら、いつまでも見ていたいのに、今はそんな気分にはなれない。
…笑ってくれたって、ちっとも嬉しくないよ。
姉ちゃんが居ないと頑張れないのに、なんで俺は一人で大丈夫だなんて言うんだよ。
姉ちゃんが来てくれなきゃ、大事な試合はただのお遊戯だよ。
今日の試合は……大事な試合だったのに。
…姉ちゃんには大事じゃなかったんだね。
子供みたいに褒められても、もう子供ではないから喜べない。
どうせ、明日には得点のことなんか忘れるんだろう?…どうでも良いんだろう?
べつに、
そうだよな。
姉ちゃんにバスケなんか関係ないし、……ルール知らないし。
でも、約束したじゃん……
約束したのに。
タオル置いて待ってたのに。
実なんか元気なのに。
なんで俺を優先してくれないの――?



