解散の合図があるなり急いで帰った。
仲間に褒められたって全然喜べない。薄情者だって構わない。
ただ1人だから。
俺にとってのバスケは、不純な動機しかないのだから。
俺が褒められたくて仕方ないのは姉ちゃんだけだから。
――家へと自転車を走らせた。
流れる気温の風だとか、畦道に咲いた蓮華草なんかに構うゆとりはない。
心が渇望しているのは―――…
「姉ちゃん!!!」
手荒に玄関のドアを開けるなり叫んだ。
焦って靴を脱ぐのにまごついていたら、奥のふすまが開いて――――
俺が一番会いたい人が居た。
「ねえちゃん!!」



