俺がしたことは許されることではない。人間として生きる価値ナシだ。
血が繋がっていない俺なんかの為に、嘘の弟の為に、お金を工面してくれているのに。
俺は偽者の弟なんだから―――
他人の俺が居なければ、姉ちゃんだって少しは楽になれるんだ。
食費だって勉強道具のお金だって、光熱費だって…俺が居なければ。
――お金がすべてではないけれど、お金は大切なんだ。
俺が居なければと思うのに、傍に居たいんだ…
…姉ちゃん、ごめんな。
ごめん、
俺は忍が好きだ。
姉ちゃんが好きだ。
好きで好きで仕方がないんだ。
愛している。
もうずっと、愛しているんだ。
姉ちゃんは俺の初恋。
決定的に気付いたのはあの日―――



