将来の夢は王子様になることでした。
シンデレラや白雪姫みたいに頑張り屋さんの姉ちゃんを迎えに行く王子様になりたかったんです。
ちっとも痛くないし、冗談でもありません。
本当に本当に夢でした。
大切な夢でした。
俺の隣は大好きなあなたの為にとっていました。
けれど、自分の隣を空けておくのではなく、お姫様の隣をキープしておくべきでしたね。
お金持ちになって、地位も手にして、背も高い大人な王子様になりたいとは、もう思いません。
なぜなら、お姫様は王子様とお城で幸せに暮らしているからです。
この先、俺は王子様になりたいなんて二度と思わないでしょう。



