そして…姉ちゃんは その感謝祭の後から急に女らしくなったんだ。
ふわふわとしていて前よりもっと可愛くなった。
……姉ちゃんが恋に落ちたことなんて知っていた。分かっていた。
その相手が誰かと言うことくらい承知していた。
だけど…
気付かないフリをしたかった。
姉ちゃんを好きな俺は、気付きたくなかった。
――“恋を知った姉ちゃん”に、恋をした自分なんて。
分かっていたのに。
分かりたくなかった。
それが子供らしさと言われたらそれまでだろう。
……俺が髪を染めたのは、いつかの日に姉ちゃんは黒髪が好きだと言ったからだ。
なぜなら俺の黒髪ではなく、姉ちゃんは結城の黒髪を想って口にしたのだから。
だから俺は故意に茶髪にしたんだろう。
結城に憧れる癖に、彼と同じが嫌だったから―――…



