廊下と言うよりはホールみたいなところで、姉ちゃんはしゃがみ込んでいて、俺はそっと近付いたんだ。
だけど泣いている姉ちゃんに、なんて言っていいか分からないから、
泣き止むまで黙って遠くから見守ることにしたんだ。
―――今思えば、俺はいつも選択を間違えるばかりだ。
どうして…後から気付くのだろうか。
泣いている姉ちゃん。
すると背の高いお兄さん――ついさっきステージ上で挨拶をしていた“結城の子供”――が、姉ちゃんに近付いた。
結城は泣いてる姉ちゃんにケーキを差し出して、それを見た瞬間―――姉ちゃんは結城に笑いかけた。
その笑顔は、
……凄く綺麗だった。
見たことないくらいきらきらでピカピカだったんだ。
お姫様がいると思った。
ドキドキした。



