結城は姉ちゃんをちゃんと好きなんだ。
…感謝祭から二人は惹かれあっていたんだ。
……結城が姉ちゃんを好きな気持ちは痛いほどに伝わった。
でも、だからこそ…信じられなかった。
なんで―――
「なんで好きな女を無理に…!!」
言葉に詰まる様子に心から憎しみが沸く。
だって、俺だって何度も何度も想像の世界で姉ちゃんを汚した。
実際無防備な姉ちゃんなんか、さっさと押し倒すことなんか可能だった。
だけどそうしなかったのは姉ちゃんを好きだからだよ。
好きな女を泣かせながら一つになりたいなんて思わない。
大事にしてた。
ずっと大事にしていたのは、馬鹿みたいな恋心だ。
好きだという大事な気持ち。
―――なのに結城は違った。
「姉ちゃん抵抗しなかったの?」
無意識に凄んでいた。
きっと諦めが悪くて見苦しくて必死な情けない顔なんだろう。
ただの負け犬が、愛してくれと叫んでいるだけ…



