通された部屋で正座をするも、背中を流れる冷や汗が半端ない。
父さんも母さんも神妙な顔で、椿は分かってるようで分かってない感じだ。
(茜と実は全く分かってないだろう)
結城の父親と母親も居る。あんまりジロジロ見るのはアレだから、見れない。
だけど凄く品のある方だと、オーラだけで伝わる人間だ。
俺や兄弟は制服、父さんと母さんはスーツ、結城の親もスーツ。
結城の息子もスーツ。
みんな改まった格好で。
……なんの話なんだろう。
結城を殴って姉ちゃんをさらうチャンスを、ただ正座をして伺っていた。
――姉ちゃんは白いワンピースを着ていて、髪はアップでまとめられて、凄く天使みたいだった。
汚れない天使。
白が似合う人だと改めて思う。