白は花嫁の色



帰宅するなり自室へ籠った。

もう どうしたらいいか分からない。あんなひどい事を言いたかった訳じゃない。

――俺は姉ちゃんを傷つけた。最悪だ。
なぜ、いつも言ったらいけないことを口にして、本当に言いたいことは声に出来ないのだろう。

好きだと言えずに、意地悪なことばかり言ってしまうのだろう。


思い詰めていた暗い部屋が、途端に明るくなる。

「一緒に寝ようよ」と姉ちゃんがドアを開けたからだ。

あんなひどい事を言った俺を責めもしない。それは優しさ?…それは俺に興味がないから――?


一緒に寝たのは、誕生日の前日で。
誕生日に姉ちゃんが眠ったのは…

……。

姉ちゃんが遠く思えて「はあ?意味不」と、また意地悪く言ってしまっていた。

いつから俺はこんなに言葉が強くなった?…あの頃は冗談を口にしていたら幸せだったはずなのに。


「…ねえ、さっきの子、彼女?」

「彼女じゃねぇよ、遊びの女」

ほら、またこんな風に汚い言葉をまた紡ぐ。もう呆れるしかない、どうやら市井雅と言う人間は馬鹿なようだ。