結城に“お前は俺には勝てないんだ”と暗に言われているようだった。
ぼんやりと姉ちゃんを眺める。今の姉ちゃんは結城の隣に馴染むはずだ。
少なくともこんな安いファミレスに姉ちゃんは似合わない。
――姉ちゃんには俺なんか似合わない。
ハンバーグを無理やり口に押し込んだ。
―――吐きそうだ。
「ねえ、雅。部活は?」
姉ちゃんの丸い目が俺を見つめる。
さっき女の上に跨がるあんな場面を見たのに、聞くことは部活なのか?
それは俺に興味がないということなのか?
“まだ早い”とか“幻滅した”とかなんだって良いから、何か触れてくれたら気にされていると思えたのに。
――姉ちゃんには俺のあんな場面は何も意味を持たないんだな…。
俺が姉ちゃん以外にあんなことをしたって、どうでも良いのだろう。
……。



