姉ちゃんは――久々に見る姉ちゃんは、なんだか品のある女性に見えた。
女の子とか少女とかは似合わない、なぜならもうすぐ奥様になる人なのだ。
知らない他人みたい。
高貴な女性。身分の違う方。
そう、なんだか女らしいんだ。
…それは結城に……。少なからず影響しているのだろうか。
俺の知らない顔をした姉ちゃんを目の前に、何も言葉が出ない。
恥ずかしい、こんな安物を自信満々プレゼントしようとしていた。
こんなキラキラ輝いた姉ちゃんに、俺の安いアクセサリーなんて必要ないじゃないか。
今の姉ちゃんには俺のプレゼントなんか、ただのがらくたにしかならないくらい、
それくらい今の姉ちゃんは、あの高い塔が似合う価値のある女だ。
お姫様は、結婚してしまう。
もうすぐ女王様になってしまうんだ。
知らない人。
…姉ちゃんは結城の色に染まっている。
まだ少ししか経っていないのに、なぜ知らない人の顔をしているのだろう。
何回……。
嫌だ。考えたくない。
…指輪。
俺の女だと言う首輪。
ここに居ないのに、俺を無下に扱う結城。悔しかった。



