白は花嫁の色


…もし振られたなら、そうしたらいい会社に入る夢は、どうでもよくなるはずで。


…あれ。
もしかしたら…俺は…
もしかしなくとも俺は…

傍に姉ちゃんが居ても居なくても…長年の夢は、この先は、何も分からないんじゃないだろうか。

俺ががむしゃらに頑張っていたのは…姉ちゃんとの先が見えないと分かっていたから頑張っていたのかもしれない。


…矛盾だらけじゃないか。

俺は俺で。俺は…結城ではないから、自分の感情だけで姉ちゃんを奪えない。

いや、姉ちゃんの気持ちを大事にできる人でありたいから、例えお金持ちだろうが お人形になんてしたくない。


ああ、どうしたらいいんだろうか。