“初メール。今度カラオケ行かない?”
携帯を開くと、チャラい連中のうちの誰か判らない奴からメールが着ていた。
「はあ…」
文章のかかれた画面を凝視した。画素を見極めるように見た。
でも何も変わらなかった。
姉ちゃんを好きなまま…――今後どうしたらいいんだろう。
先が見えない。見当が付かない。
――夢の中に居るみたいだ。
それでもこれが現実だ。逆に昔の全ては夢を見ていたまやかしで嘘だったみたいだ。
初メールに初返事はしない。
姉ちゃんを想いながらどうしたらいいのか自問する。
自分への投げ掛けが返ってくることはない。
姉ちゃん、
俺はあなたを好きです。



