ハハっと掠れた笑い声がした。
臍の辺りまで開きかけていたボタンから手を離す。
突然止まった手が腑に落ちないのか、目を見開く堀と嫌でも目が合った。
「…堀って軽いんだな、気持ち悪ぃ女」―――抑揚のない声だった。
気味が悪い堀から離れベットに寝転ぶ。
天井が低く思えた。
ありえないな、好きじゃない女としようとするなんて野蛮だ。動物だ。野卑だな。
…冷静になれば堀なんか大した顔じゃない、こんな女に―――ごめんだ。
俺は大好きな姉ちゃんとそうなりたい。愛し合えるなら幸せだ。
バカだな俺は…。
床に横たわる堀は、真っ赤な顔でゆっくりと起き上がる。
「…市井……?」
「…他あたってよ、勘弁してくれ。お前なんか嫌いだ」
きつく目を閉じ言った。
まだ何もしていない。ちょっと床に寝転がして、ボタンを六つ程外しただけだ。
…俺は悪くない。



