白は花嫁の色


「…俺は、勉強して、いい会社に入って―――「分からないのか?!そんなもんたかが知れてるんだ。お前なんかが結城より金持ちになれる訳がない!!」


「っ……だって!!」
骨が粉々になったみたいだ、力が入らない。膝が震える。


もう泣きたい。喚き散らしたい。暴れたい。




俺は結城より稼げない。


そんな俺では姉ちゃんを幸せに…できないのか。

俺は結城に敵わないのか。


王子様は結城で、俺は一生……


そんなこと言われたら…俺は…




父さんは掴んだ俺の腕を捩じりあげる。痛い。痛い。痛い。

もう、嫌だ
リングに上がれないまま負けるしかないのだろうか。

姉ちゃんを諦めるしかないのだろうか。

まだ頑張っている途中で姉ちゃんを奪うなんてずるいじゃないか。




ああ、父さんは俺を床に払い飛ばす――


情けない。
床にへばり付く俺は…立ち上がる勇気がない。