姉ちゃんはシャー芯、炊き出しと呼ばれていた。
“結城”になれば姉ちゃんはそんな事を言われない。我慢ばかりしてきた姉ちゃんがやっと解放されるのは事実。
でも…
でも…でも!だって!もうちょっと待ってくれたなら、俺が大人になったなら…
家族を養えるように姉ちゃんを解放させるつもりだったんだ!!
大人になれば俺が姉ちゃんを救えるはずだったんだから…そうだろう?!
姉ちゃんを忍という女にするのは俺の役目なんだから…
両親を睨んだ。
やっぱりどうしようもなく殴りたかった。八つ当たりで良かった。
父さん目掛けて拳を振り落とし―――
その手を父さんに掴まれた。
簡単に動きを封じられてしまった。
「雅、この際だから…言うが」
絡めるように見られ、視線が痛かったけれど、睨むことはやめなかった。



