白は花嫁の色

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以前は部活ばかりしていた土曜日。昼間まで寝てのっそりと起きた。

目を覚ますと、部屋を見渡すのが癖になった。

結城の親から与えられた部屋には、TVやCDを聞くやつ、ゲーム機に始まりクローゼットには服がたくさん詰まっている。

この家に居場所なんか見つからなかった。

唯一、渡せなかったプレゼントだけが味方のような気がする……



わざと足音を立てて階段をダラダラ降りていく。

兄弟は会話がなくなった。男勝りな椿は家から出なくなったし、泣き虫な茜は泣かなくなったし、構ってちゃんの実はおとなしくなった。

……会話はなくなった。
みんな学校から直帰すると部屋に籠る生活で、家の中は静かだ――

こんな風に家族をバラバラのままほったかしていいのか、…姉ちゃんがそれを望むわけがないのに。

今の家族の有様を見たら悲しむに決まっている。

姉ちゃんの変わりに俺が兄弟を支えなきゃならないのに。


……分からない。
空虚感、喪失感……?分からない。

姉ちゃん…
姉ちゃんがいないこの家はすっかり変わったみたいだ。バラバラだ。
姉ちゃんが居なきゃ…俺たち…



「雅ーー椿っ、茜ーー実ーー降りてこい」


父さんの声がした。


何故か嫌な予感がした。