白は花嫁の色


大切な物をすべて放棄した。

本当、つくづく俺は姉ちゃんとの未来を思い描いていたんだと思う。

姉ちゃんに喜んで欲しいのに、姉ちゃんはもう……

俺の夢や目標、原動力は姉ちゃんでしかなかったのに。


通い慣れた道は、背景でしかない。被写体となる姉ちゃんが居ないなら…シャッターを押せない。


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史上最悪の日から数日経つが、相変わらず姉ちゃんの居ない生活には慣れない。…慣れたくもない。

晩飯も朝ご飯も惣菜ばかり。ちゃんと作ろうとしたらしなくていいと父さんに言われたからだ。


姉ちゃんがいないことを、兄弟は何も思ってないのか、誰も姉ちゃんのことを口にしない。

口にしないから俺も言わない。姉ちゃん以外と話たくもない、


姉ちゃんに会いたい。好きなんだ。どうしようもないくらい好きなんだ。


出来合いの弁当を口に入れても、姉ちゃんのご飯が食べたいと思う。なんでも姉ちゃんに結び付けて考えてしまう。

苦しい。ふがいない。
何度父さんを問いただしても、姉ちゃんの居場所は言わない。

…姉ちゃんの居場所が分からないからやりきれない。

…だけど仮に姉ちゃんがどこに居るか分かった所で、俺は何もなす術がないことを知ってしまった。

……俺なんかじゃ結城に敵わない。