白は花嫁の色

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気力がなくて、次の日も授業中は教科書を広げボーっと窓の外を眺めるだけだった。

休み時間もただボーっとして、感情が怒りと悲しみしかなくなったみたいに無だった。

授業が済んで帰ろうとしたら「雅!」と引き止められてしまった。

怒ったような友達の態度に、俺はすかしたようにわざと顔をしかめた。

「部活は?さぼるのか」「出ないのか?」

声を出すのも面倒で一度縦に頷いて無言を貫くことにした。

「…辞めないよな?」という問い掛けをしつこく感じ、無視をして靴箱に向かう。


…どうしても何もやる気にならないんだ。



ゆらゆらと、公園のブランコに座った。姉ちゃんにひどいこと言った俺はここで仲直りして…

ここは姉ちゃんの思い出が溢れているから、姉ちゃんの柔らかい優しい笑顔が簡単に浮かぶんだ。


仲直りして試合を見に来てって約束をした。…姉ちゃんに試合を見て欲しかった。

「かっこいい雅」「凄いね」「偉いね雅」……子供みたいに褒めて欲しかった。

姉ちゃんが喜んでくれるにはそれしかなくて…だからバスケを頑張ってきたんだ。


姉ちゃんに笑って欲しかった。こんな事になるなんて思ってなかった…

大人になるのが間に合わなかった。