白は花嫁の色


父さんは黙っている俺にとどめがさしたいのか、殺したいるのか、「忍のお陰だ。工場にも新しい機材が入った。良かった」と言った。

ただただ圧巻された。こんな簡単に生活水準を変えてしまう結城…

――父さんが逆らえるはずはなかった。…当たり前だ、逆らうなんて無理だ。

でも、でも…だからって姉ちゃんを…?それは当たり前だと思わなければいけないのだろうか。

分からない。何が最善で何が最悪なのか。…自分の未来が最悪なことだけは確かだ。


「俺…晩飯作るわ」

父さんの前で泣きたくないので、逃げるために階段を降りる。塵一つない完璧なお城…


けれど―――

「いいんだ。今日は結城さんが引っ越し祝いに寿司をくれた」

と、父さん。どうやら死体さえ八つ裂きにして、とことん追い詰めてくれるようだ。


聞き付けた兄弟は「わーい寿司」「寿司とか久々」「やったあー」と口々に言う。

喜ぶ兄弟は、なんなんだ?姉ちゃんが居ないことに疑問を持たないのだろうか。

…どうしてこんなことになったのだろうか。怨みたいのに相手が居ないなんてあんまりだ。