白は花嫁の色


女にだらしないという欠落した部分を、お金持ちだからと受け入れる。
――金持ちって便利だな。


家族の気持ちを無視して十六になったばっかりの子供と婚約し、全てを許されるのが金持ちなのか。

だとすれば、なにもかも人の心でさえお金が全ての世の中に思えた。


考え込んでいたら、「須磨ちゃん少年と何してんの?」と声がした。

どうやらお姉さんは須磨と言う名前の人らしい。スーツ姿の三人の男…結城の会社のピンを付けている。

今の俺は、その胸元に煌めく粒にさえ、ひどく嫌悪した。吐いて良いなら余裕で吐ける。


須磨さんは彼らと何かを話し込み、しばらくするとこちらを向いて、

休憩が六十分だからそろそろ化粧直しに社に戻ると告げた。

そして――

「この人たち、うちの会社だから。それに社内の情報通だし、なにか聞きたかったら聞くといいよ」

見知らぬ社会人を紹介された。

とりあえず「ありがとうございます」と、お辞儀をしたけれど、顔を上げるより先に須磨さんはパタパタと消えて行った。


不自然に長さを揃えられた芝を一目見てから、今度は男の人にお辞儀をする。


「婚約者の幼馴染み?だって?」