白は花嫁の色


なりふり構わずに感情任せに行動した結果、ぐちゃぐちゃに破壊された茶の間の惨事。

お姉さんだからと最近涙を見せなくなった椿まで泣き出した。


泣いたって、それがなんだよ!?

――今の俺には兄弟を思いやる気持ちのゆとりなんてなかった。


あろうことか父さんに馬乗りになっていた。胸倉を掴み引き寄せるが顔つき一つ変えやしない。

その態度が余計に俺を焦らせた。少しでもいいから辛そうにしてくれたなら…


「どこだよ?!誰だよ!?取りやめろよ!!」

俺は叫んだ。自分で自分の声をうるさいと思いながら。


「相手の事は心配しなくていい。忍はもう帰らな「言えって!!どこのどいつだ「教えな「どこだよ!?」

食い気味の会話は成り立たない。落ち着いて姉ちゃんを売る過程や訳を討論する余裕なんてなかった。

姉ちゃんはどこにいるか聞いていて、誰に囚われたのか聞いていて、とりやめろと言ってるんだ。

簡単な話じゃないか。
百人居れば百人、俺の発言を支持するだろう。いや、支持するに決まっている。