白は花嫁の色


だが予想は外れたようで、姉ちゃんはにっこり笑う。

「だって雅料理してくれるんでしょ?見ない方が楽しみだなって。時間潰そっかなって。ね?」


「!!姉ちゃんっ、なら六時な!!六時!!腹減らしておいて!!約束な?!」

――俺は多分ニヤけてる。
姉ちゃんを幸せにしたい…素直にその気持ちだけが頬を緩ませるから…


「分かった、楽しみだな。ビュッフェ並に期待しとくから。じゃあね、ばいばい」

「いってらっしゃい」


手のひらの隙間から姉ちゃんの笑顔が見え隠れする。

大好きな姉ちゃんをとびっきりの笑顔で送り出した――







「椿、兄ちゃんでかけるから。茜を見ててくれよ?
そんで椿と茜は姉ちゃんの似顔絵描きなよ、姉ちゃん誕生日だから喜ぶよ。ほら、椿最近絵上手いじゃん!!」

褒められて嬉しそうな椿と、元気よく返事する茜の頭を、乱暴にがしがし撫でてやる。

さらさらした、姉ちゃんによく似た髪質の――…


「兄ちゃんめっちゃ美味しいケーキ買いに行くから。美味しいの食べたいだろ?

だからお利口さんしててな?美人に描けるよな?約束できるか?」

「「うんっ」」

人懐っこい笑みは姉譲りなんだろう、日なたが似合うなと意味なく思う。


―――こうして、兄弟みんなで姉ちゃんを幸せにする計画は始まった。