白は花嫁の色

―――

のんびりと起きると、姉ちゃんは既に茜や実と遊んでいた。

男勝りの椿は、最近イラストを描くのに嵌っているのか、

女の子らしくなったようで、一人大人しくペンを走らせている。


「雅部活は?」

「今日は休みなんだ、ほら、先週試合だったろ??」

――嘘をついた。本当は部活があるけど、部活より大事なことがあるんだ。

ウキウキした。



「五時には帰る」

幼稚園みたいに報告をし、俺は財布を手にして高揚したまま家から足を踏み出した。



外は気分がいいくらいの天気。眩しい陽射しは風のお陰で和らいでくれる。

最初に工場に行く、父さんに聞きたい事があったからだ。


相変わらず盾突けが悪いなと感じながら、ガラガラと音を立て戸を引く。

「おはよ父さん。あのさあ、四年くらい前にでっけーホテルでパーティーあったじゃん。
あのホテルってどこ?」


満面の笑みの息子とは違い、父さんの顔色は悪い気がした。