白は花嫁の色


姉ちゃんは俺の全て。
俺のお姫様、俺の天使様。かけがえのない人――


「彼女できてもお姉ちゃんを好きで居てくれる?」

「……当たり前、まず姉ちゃん見てたら彼女なんか要らないよ」

「どうして?」



ああ、姉ちゃんは天使の癖に、悪魔のように残酷に俺を傷つけるのか。


頑張るから、姉ちゃんにちゃんと好きになってもらえるように。

だから気がないように話さないでくれ。


大人になるから、王子様になるから。

待ってて欲しい。
…時間を俺にくれてほしい。



俺を好きになれば良いよ。

学年で1番可愛いと有名な堀より、俺が好きなのは姉ちゃんだよ。


こんな俺でも、意外とモテるんだ。告白だって10人以上されてきた。

そんな俺が選ぶのは姉ちゃんなんだ。

誰よりも幸せにしてあげると約束するから――